はんぶんの内側

隙間産業的おたく活動記録 長文用

阿部顕嵐くんに短歌を詠んでみたこと

短歌結社「明星」の第七回歌会に参加させていただきました。今回のお題は「阿部顕嵐」さんです。


短歌結社「明星」第七回歌会 お題:「阿部顕嵐」 - こみねもすなるだいありー


今回私が提出した短歌は以下の四首でした。

アイスキャンディーの棒で指揮者ごっこして笑う 昨日爪先を濡らした夜空


黒髪の繭を脱ぎ捨て夏の朝一段とばしで大人になるの


木漏れ日の眩しさをシャツに閉じ込めて十七の夏きみに恋した


今までがプロローグだったきっとまだこの先にある運命の朝


顕嵐くんで短歌を詠むことの難しさは、2014年の顕嵐くんで短歌を詠むことは出来るし、2013年の顕嵐くんで短歌を詠むことは出来る、でもそれぞれが断裂してしまって、これまで見てきた阿部顕嵐というひとをまるごと31文字におさめることができないことでした。

今年の夏の顕嵐くんも、去年の夏の顕嵐くんも、一昨年の夏の顕嵐くんも、それぞれまるで別の人のようで、でもどれもちゃんと阿部顕嵐。以前主催のこみねさんがおっしゃっていた、あべあらん夏が来るごとに生まれ変わる説を推したい。


ちゃんとそれぞれの短歌の解説をしようと思っていたのですが、どうにも文章にならず、いろいろこねくり回した結果、長文にできないから31文字にしてるんだろーが!と逆噴射しましたので今回はとくに解説しませんすみません…でも解説の必要無い叙情性ゼロのそのまんまな短歌しか詠んでないから…さ……。


今回私が好きだと思ったのはこれです。

  • たてがみを三つ編みにしてまたほどく 陽に照らされて黄金に光る
  • ねえ僕を飼い慣らしてと囁いたフェネックの君また背が伸びた

今回は新しい試みということで、全ての短歌に返歌をしていただいて、阿部顕嵐を炎にして少しずつ秘密を溶かし合う集団の交換日記みたいですごくときめきました。


次回のお題は「舞台」です。範囲が広すぎて難しいな…観劇厨舞台班厨として頑張りたい。