はんぶんの内側

隙間産業的おたく活動記録 長文用

平野紫耀くんに短歌を詠んでみたこと

短歌結社「明星」の第四回歌会に参加させていただきました。今回のお題は「平野紫耀」でした。


短歌結社「明星」第四回歌会 お題:「平野紫耀」 - こみねもすなるだいありー


む、難しかった…!めちゃくちゃ苦戦しました。

とりあえず、私が詠んだもののねたばらしです。


劇薬の運命だって飲み下せこの幸運は味方か敵か


推されるってニトログリセリンみたいだなぁ、と思うのです。強力な薬にも死因にもなり得る。「敵か味方か」じゃなくて「味方か敵か」にしたのは他の人から見たら圧倒的に味方でしかない幸運が本人にとっては敵かもしれない、っていうところです。


誰も特別じゃない何も間違えてない、大丈夫、聞いて、だいすき


もしかしなくても、推されって辛いのかもしれない。気付いたらスポットライトのの中でひとりぼっちで、不安で泣きそうな顔の紫耀くんに、あなたは特別だけど、あなただけが特別じゃないよ、あなたの進む道は間違いじゃないよ、大好きだから、信じていいよ、大丈夫だよ、ってひたすら頭を撫でてあげたいだけの歌。そしてもしかしたら紫耀くんもこんなふうに誰かの頭を撫でる時がくるのかもしれない、と夢想しています。


ギリギリで指先にまだ触れない星を掴むまでこぼれるな涙


デビューあるいはそれに近い何かが見えているのに掴めなくて、何度も指先を掠めて遠ざかる星を必死に掴もうとしている姿を、私たちはずっと見ているのだと思っています。もしかしたら、指先に触れたら火傷をするかもしれないし、望んだ色の星ではないのかもしれないけれど。


怖くないわけじゃないんだ今だってふるえる膝にピンスポの影


もう帝劇の舞台にだって、ピンスポットを浴びて堂々とひとりで立てるよ!いつも震える掌を両隣で握っていてくれた二人が今はちょっといないけど、でも隣で震える細い掌があるから僕が握ってあげるよ!お兄ちゃんだから!膝が震えてなんていないよ!という短歌。



さて、今回は、とにかく、紫耀くんという人があまりにもつかめない…!

好きなアイドルについて、その人のことをもっとよく知りたくて、現場や映像や雑誌などから多面的に見ていくと、ぼんやりとこんな人なのかなー、と自分の中に焦点を結ぶところがあるものなのですが、紫耀くんに関しては色々な面を知るほどどんどん分裂していくような、まったく焦点を結ぶ場所が見つからなくなってしまって、でもその幻を見ているような感覚が好きで、そのまま放置していたら今回大変に苦戦することになりました……orz


ですが、今回ははじめて主催のこみねさんに返歌をいただいて、もう初恋のようなときめきです。


誰も特別じゃない何も間違えてない、大丈夫、聞いて、だいすき


に、


目に映るすがたはやわらかくにじんであなたが好きな自分になれる


という短歌を詠んでいただきました。

やわらかく滲む視界は零れる涙によるものだと思ったんですが、だいすき、に対して泣き笑いで頷いてくれる紫耀くんの姿がふんわりと浮かんできて、彼の世界が優しくあれと願わずにいられない、素敵な短歌を詠んでいただきました。ありがとうございました!



さて、次回のお題は「鈴木達央」さんということで、たっつん…だと……!?頭を抱えています……脳内に流れるのは放課後エデン……